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ポイント!
アレルギー性の外耳炎には効果はないから注意してね!
耳のかゆみ、耳垢、悪臭などの症状が現れるイヌの外耳炎治療薬。かゆみを抑えながら、症状を改善させる作用があります。投与が簡単で使用しやすい軟膏です。
オトマックス軟膏 14ml
Otomax Ointment (14mL)
販売価格(税込): 3970 円
オリジナル商品名 :
製薬会社名 MSD(旧・シェリング・プラウ)
適応症状 :
外耳炎
商品紹介 :
オトマックス軟膏は抗生物質、抗真菌剤、そして消炎作用のあるステロイド剤が配合された軟膏です。イヌによく見られる外耳炎の治療に効果を発揮します。
外耳炎とは、耳の中に引き起こされた炎症のことです。耳のかゆみ、炎症、悪臭、ベタベタした耳垢といった症状がみられるようになり、頭をよく振る、肢で耳をひっかく、床に耳をこすりつけるといった素振りがみられるようになります。原因には寄生虫や微生物の繁殖、アトピー性皮膚炎、アレルギーなどがありますが、耳自体が空気が通りにくく蒸れやすい部位であるため、特に細菌や真菌といった微生物の異常繁殖による発症が多いとされています。
この細菌や真菌によって発症させられた外耳炎の治療薬として広く使用されているのがオトマックス軟膏です。細菌と真菌は似たようでまったく異なる生物であり、それぞれに効力を発揮する薬剤が必要となります。オトマックス軟膏には細菌に効果のあるゲンタマイシン、そして真菌に効力を発揮するクロトリマゾールが配合されており、幅広い細菌、真菌の異常繁殖を効果的に抑えることができます。
また、消炎作用のあるステロイド剤であるベタメタゾンが配合されているので、かゆみをはじめとした炎症症状を緩和し、かゆみからイヌが患部を掻き壊すことによる症状の悪化を抑える作用も持ち合わせています。
使用方法 :
投与の前には耳垢などの汚れを取り除き、耳の中を完全に乾いた状態にします。また外耳道をよく観察し、鼓膜の破裂がないかどうかを確認します。
容器をよく振り、体重15kg未満のイヌには1回4滴を、体重15kg以上の犬には1回8滴をそれぞれ1日2回、症状のみられる耳に投与します。
- この薬の説明書(日本語訳)はこちら
- 動物用処方箋薬詳細
子供の手の届かない場所に保管してください。
動物の治療用としてのみ使用してください。
オトマックス軟膏
有効成分:
1ml中に2640iuゲンタマイシン・ベースと同等の硫酸ゲンタマイシン、0.88mgのベタメタゾンと同等の吉草酸ベタメタゾン、8.8mgのクロトリマゾール
薬理学:
硫酸ゲンタマイシンは、広い範囲の病原性グラム陽性菌、グラム陰性菌に効力を持つアミノグリコシド系抗生物質です。生体外の実験によってゲンタマイシンの抗菌作用は殺菌的であり、感受性のある微生物の細胞タンパク質の生成を阻害する作用があるとされています。ゲンタマイシンは、特に犬の耳の中での生息が認められる以下の生物に有効であるとされています:
スタフィロコッカス・インターメジウス、そして他のコアグラーセ陽性のブドウ球菌属、緑膿菌、プロテウス属、大腸菌
吉草酸ベタメタゾンは、皮膚病の治療に用いられる合成アドレノコルチコイドです。プレドニゾロンの類似体であるベタメタゾンには、強いコルチコステロイド作用と弱いミネラルコルチコステロイド作用があります。ベタメタゾンの17-吉草酸エステルである吉草酸ベタメタゾンは、コルチコステロイドに感受性の外耳炎の外用治療において消炎作用とかゆみを抑える作用が認められています。外用のコルチコステロイドは損傷のない通常の皮膚からも吸収されますが、皮膚の炎症はその吸収を促進します。経皮吸収後のコルチコステロイドは、内服のコルチコステロイドと同様の薬理動態をたどります。
クロトリマゾールは、病原性の皮膚糸状菌や酵母菌の多くによって引き起こされる皮膚炎の治療に用いられる広域スペクトラムの抗真菌剤です。クロトリマゾールの基本的な作用機序は、真菌の分裂や成長の阻害であるとされています。生体外の実験においてクロトリマゾールには紅色白癬菌、毛瘡白癬菌、有毛表皮糸状菌、イヌ小胞子菌、カンジタ属、マラセチア、ピチロスポルム・カニスに対する静菌作用や殺菌作用があることが認められています。また表在性真菌症を引き起こす真菌がクロトリマゾールに対する耐性を獲得することは稀であるとされています。
作用機序の調査では、殺菌作用を生じる最低濃度のクロトリマゾールが、真菌細胞の核酸を破壊と同時に細胞内のリン化合物を周囲へ漏出させ、カリウムの流出を促進する作用が認められています。この作用は速やかに発揮され、さらに薬剤の追加に伴って増強されています。なお、クロトリマゾールの経皮吸収率は非常に低いものとなります。
適応症:
オトマックスは、マラセチア(またはピチロスポルム・カニス)などの酵母菌やゲンタマイシンに感受性のある細菌によるイヌの急性/慢性外耳炎の治療に使用されます。
使用における重要な注意事項:
鼓膜に穿孔のある動物には使用しないでください。
妊娠中、授乳中の動物には使用しないでください。
耳毒性を誘発することが知られている薬剤との併用はしないでください。
家畜への使用はしないでください。
使用禁忌:
鼓膜に穿孔のある犬には使用しないでください。オトマックスに含まれている成分による過敏症反応が見られた場合、オトマックスの使用をただちに中断し、適切な治療を行なってください。また耳毒性を誘発することが知られている薬剤と併用することは避けてください。
妊娠中の犬や兎、そして齧歯(げっぱ)類への使用によって生まれてくる子に口蓋炸裂を生じる場合があるとされています、また、前足の形成不良、アザラシ状寄形、浮腫などの先天異常が、妊娠中にコルチコステロイドを使用した犬の子犬において報告されています。臨床的データによると、コルチコステロイドの動物への経口、非経口投与が妊娠後期に行なわれた場合、分娩第1期を誘発することがあり、難産、死産、後産停滞、子宮筋層炎などにつながる早産を引き起こすことがあるとされています。
7日間を超えるオトマックスの投与は、傷の治癒を遅らせる可能性があります。
外用コルチコステロイドの摂取による全身性の副作用の発現が認められています。オトマックスを使用中の動物はナトリウム貯留、カリウム不足、水分貯留、体重増加、多飲症、多尿症といったアドレノコルチコイドの過剰摂取の症状が認められないかの観察が必要となります。長期にわたる使用や過剰な使用によって過度の免疫抑制作用が現れることがあります。
感受性を確認し、ほかに有効な抗生物質がないとされる場合のみ使用するようにしてください。
使用におけるその他の注意事項:
原因菌の特定は顕微鏡法か培養法によって確認される必要があります。また使用中にオトマックスの成分に耐性を獲得した細菌、真菌、酵母菌の増殖が認められたり、過敏症反応が現れた場合には、使用をただちに中断し、適切な治療を行なうようにしてください。
オトマックスの使用によって、ごく一部の犬(例:高齢の犬など)における聴力の消失や聴力障害が報告されていますが、一般に聴力障害は一時的であるとされています。治療中に聴力障害や前庭機能障害が認められた場合にはオトマックスの使用をただちに中断し、耳毒性のない溶液で外耳道をよく洗ってください。
副作用:
ゲンタマイシン:アミノグリコシド系抗生物質の経皮吸収率は低いとされているものの、長期間にわたる使用や、広範囲におよぶ傷口、やけど、表皮の剥離部分などに使用した場合に中毒症状が起こることがあります。特に腎機能の低下が認められる犬においては中毒性が高くなります。すべてのアミノグリコシド系抗生物質には可逆的、あるいは非可逆的な平衡感覚、蝸牛、そして腎臓に対する中毒症状を引き起こす可能性があります。
ベタメタゾン:犬へ非経口、あるいは経口の合成コルチコステロイドを使用によってSAP、SAGP酵素の上昇、体重の減少、拒食症、多飲症、多尿症などが引き起こされる可能性があります。また、犬や猫の嘔吐、(場合によっては血の混ざった)下痢が認められています。コルチコステロイドの使用は、その期間や投与量によって退薬後の内在性ステロイドの産生の抑制につながることがあります。さらに、ステロイド薬の長期間にわたる使用や繰り返しの使用による、犬のクッシングシンドロームが報告されています。
クロトリマゾール:以下の副作用が、人間のクロトリマゾールの使用に関連するものとしてしばしば報告されています;
赤疹、刺痛、水泡、剥離、浮腫、かゆみ、じんましん、そして使用前にはなかった皮膚刺激。
使用量、および使用方法:
使用前によく振ってください。
オトマックスの使用前には外耳を清潔に、完全に乾いた状態にします。耳の中の異物や耳垢は適切な刺激のない溶液を用いて除去してください。投与の際にじゃまになる毛はじゃまにならないように留めてください。
薬剤の投与の前に外耳道をよく観測し、感染が中耳におよんだり、蝸牛や平衡感覚に損傷を与える可能性のある鼓膜の破裂がないことを確認してください。また治療中に聴覚や平衡感覚の機能障害が認められた場合には、オトマックスの使用を中断してください。
鼓膜に損傷のないことを確認してから、オトマックスの容器をよく振り、体重が15kg未満の犬においては1回4滴を、15kg以上の犬においては1回8滴を1日2回投与します。治療は7日間継続して行なう必要があります。
詳細は、1 800 226 511 シェリング・プラウのカスタマーサービス、或いは0800 800 543ニュージーランドのカスタマーサービスまでお問い合わせください。
応急処置:
毒性が見られた場合、速やかに医師、或いは毒情報センター(Poisons InformationCentre 電話131126)、ニュージーランドの毒情報センター(New Zealand National Poisons Cenre 電話 0800-POISON – 0800 764 766)に連絡してください。
安全な使用についての注意:
目に入った場合、刺激があります。目に入らないように注意してください。目に入ってしまった場合にはただちに水で洗い流してください。使用後は手をよく洗ってください。
保証:
シェリング・プラウはこの商品が売買される価値のあるものであり、適応症にたいする治療薬として適していることを保証します。過失による作為や不作為を含んだ作為や不作為によって生じた重大な損失や損害に対するシェリング・プラウの義務はシェリング・プラウの判断による商品の交換か返金に限るものとします。可能であれば、問題があるとされる商品のサンプル品質試験の実施のために30日以内にシェリング・プラウに返却、配送してください。
廃棄の方法:
空の容器は紙に包んでごみとして処理してください(日本の場合は自治体の条例に基づいて、適切な方法で処分してください)。未使用の商品は獣医師に返却してください。
保管:
25℃以下の常温で保管してください。
APVMA 51104/0404
Schering-Plough Animal Health
(A Division of Schering-Plough Pty Ltd.)
11 Gibbon Road, Baulkham Hills NSW 2153
1997年のACVCM Act、A7883として登録。動物用処方箋薬(P.A.R)クラス1。獣医師の許可、あるいは処方による使用のみ。登録条件に関してはwww.nzfsa.govt.acvmを参照のこと。
登録:Schering-Plough Animal Health Limited. 33 Whakatiki Street, Upper Hutt, New Zealand、電話 0800 800 543
® Schering-Plough Pty Ltd. 登録商品
© Schering-Plough Pty Ltd 2004