アミノフィリン Aminophylline
成分説明
キサンチン誘導体のひとつであるテオフィリンと有機化合物のエチレンジアミンの複合体です。テオフィリンが持つ気管支平滑筋を弛緩させることによる気管支拡張作用と、気管支の炎症反応抑制作用という異なる働きによって気管支の収縮を抑制する作用があるとされていることから、可逆性気道閉塞によってもたらされるさまざまな症状の治療薬として用いられています。
このアミノフィリンの2つの作用がどのような機序によってもたらされるのかは完全には解明されていません。しかし一般的にその気管支拡張作用は、アミノフィリンが気管支平滑筋弛緩作用を持つ環状アデノシン一リン酸(cAMP)の生成を拮抗するアデノシンやホスホジエステラーゼなどの働きを妨げ、cAMPの作用を増強することによるものと考えられています。
またこれらの作用とは別に、アミノフィリンには炎症作用を誘発するケミカル・メディエーターという物質が気管支粘膜から遊離するのを妨げる作用がある言われ、気管支の炎症を抑制することによる気管支の狭窄や閉塞、そしてリモデリングを予防する効果もあるとされています。
成分分類
気管支拡張薬
適応
気管支炎 肺水種
副作用
嘔吐、下痢、落ち着きのなさ、不眠、食欲増進、喉の渇き
注意事項
使用によってけいれんが引き起こされることがあります。また、甲状腺機能低下症、腎機能低下、うっ血性心不全などが認められる動物への使用は慎重に行なう必要があります。
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