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ポイント!
体表に不自然な様子が見られたら放置せず、すぐに獣医師の診察を受けるようにね!
イヌの肥満細胞腫への効果が期待されている分子標的薬。腫瘍細胞の増殖機能のみに作用し、症状の進行を抑制します。
イマチブ 400mg (10錠)
Imatib - 400mg (10 Tablets)
販売価格(税込): 9860 円
オリジナル商品名 : グリベック
製薬会社名 シプラ
適応症状 :
脂肪細胞種
商品紹介 :
イマチブはイヌの肥満細胞腫の新しい治療薬として、動物医療の分野で大きな注目を集めている薬です。有効成分のイマチニブは、腫瘍細胞の異常な増殖をもたらす特異的な分子を攻撃する分子標的薬に属し、増殖のスピードを抑えることによって病状の進展を遅らせる効果があります。主に外科療法や放射線療法といったほかの療法では充分な治療効果が望めないような場合の選択肢として用いられています。
イヌの肥満細胞腫は、イヌの全身に存在し、炎症症状やアレルギーの発生に関与している肥満細胞が腫瘍化したものです。高齢犬において高い発症率の皮膚腫瘍のひとつであるものの、特定の症状がなく、さまざまな皮膚症状として発生します。そのため発見が遅れることが多く、知らず知らずのうちに全身に転移していることもあることから、別名「大いなる詐欺師」といった呼ばれ方をされることもあります。またその性質も個々の症例によって異なり完治が見込めるものから、予後の極めて悪いものまでがあるため、腫瘍の悪性度によって悪性度の低いグレードIから悪性度の高いグレードIIIの3つのグレードに分類されています。
イヌの肥満細胞腫のうち悪性度の低いグレードIのものにおいては手術によって腫瘍細胞を切除する外科療法が取られることが一般的です。しかし手術で腫瘍が取りきれない場合、或いは悪性度が高く再発や転移が起こりうるような場合には放射線療法や抗がん剤による内科治療が行われることとなりますが、この内科療法において高い治療効果が認められるとされている薬が分子標的薬のイマチブです。
イヌの肥満細胞腫においては細胞の成長や増殖に関わっているcKit遺伝子と呼ばれる遺伝子が突然変異を引き起こし、腫瘍細胞の異常増殖を引き起こすこと事が知られていますが、イマチニブにはこのc-Kit遺伝子によって引き起こされる細胞増殖伝達シグナル分子を阻害する作用があり、腫瘍細胞の無制限な増殖を抑制する効果を発揮します。またその作用が腫瘍細胞の特定分子に対してのみ発揮されるため、正常細胞に対する影響が少なく、従来の抗がん剤と比較して副作用が発現しにくいという点も利点されています。
しかしながら、イマチブの効果はあくまでも腫瘍細胞の増殖を抑え肥満細胞腫の進行を遅らせるものとなり、完治をもたらすものではないことに注意する必要があります。
使用方法 :
※イマチブは動物用医薬品としても使用されている人間用医薬品となります。分子標的薬は感受性のないものに対しては効果を発揮しないため、使用は必ず獣医師の指示に基づいて行なってください。※