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  • 2018年12月21日

  • 肥満のペットが多いワケ


  • おやつちょうだい、とおねだりするときのワンちゃんやネコちゃんのかわいさといったら悶絶死級ですよね。でも太りすぎは大事なペットの健康を損ねてしまいます。そして、ペットが太ってしまう理由は、飼い主さんに原因があることがあるようです。

    出典 The Conversation Why are so many of our pets overweight?
    https://theconversation.com/why-are-so-many-of-our-pets-overweight-85958
    2017年12月27日

    ペットの肥満はペットそのものより、飼い主との関係性を物語ります。

    私がその日の診察予定を見たとき、何かおかしいと思いました。フィットネス産業にお勤めの人が、タフツ肥満動物クリニックへ飼いネコを連れて来るとあったからです。この方は当院をどこかのダイエット科と間違えているか、あるいは飼いネコに筋肉をつけさせたい、はたまた子ネコ用プロテインシェイクでも探しているのか、など思ったのです。

    私は次の診察予約の人を呼ぶためにロビーへ出て、そこで筋骨たくましい男性が軽く9キロはあるネコを連れて立っているのを見て仰天してしまいました。率直に伝えてもいいかとその男性に断ってから、「健康維持についてよく知っているはずの方が、飼いネコを獣医栄養士の元へ連れて来る必要があるのですか?その飼いネコが日々健康維持の指導をしている人達の一人だったら、ネコに何と言いますか?」とたずねました。私達の会話は次のように続きました。

    「えっと、そうですね…きっとかわい子ちゃんにこう言います。つべこべ言ってないで、腕立て伏せをしなさい、それとおやつはもうダメだからね!」

    「うーむ、それではお聞きしないとなりませんが、何が飼いネコにそうさせるのを妨げているのですか?」
    彼は気まずそうな自責の表情を浮かべながらこう答えたのです。「うーん、リンダー先生、あの、その・・、この子におねだりされるんですよ」。

    この瞬間、私はペットの扱い方を間違えていたことに気づかされました。ペットである子たちより、その子たちの飼い主との関係性に焦点を当てるべきだったのです。これが文字どおり、愛する飼いイヌやネコの命を短くしている原因だったのです。

    肥満のペットは幸せなペットではありません
    人間同様、ペットの肥満も増加傾向にあります。この地球上にいる半数を超えるイヌやネコが肥満と闘っているのです。

    太りすぎたペットは、人間界にあるような世間の目に直面することはないかもしれませんが、医学的に、そしてメンタル面でのダメージは同じようにあるのです。動物における肥満は体のあらゆるシステムに合併症を起こす可能性があり、状況次第で糖尿病から骨関節炎にまでそれは及びます。

    飼い主の方々はご自身が飼っているペットが太っていようと気にしない、それより愛情が勝るとよくおっしゃいます。私の仕事は飼い主の方々に、その愛情をペットに与える時間が少なくなっているのですよ、とお知らせすることなのです。
    20パーセントを超えると肥満と定義されるため肥満ですらない範囲ですが、10-20パーセント体重超過のラブラドールは、理想とされる体重の子より1.8年寿命が短いとの結果がある画期的な寿命の研究で出ています。

    別の研究では、肥満はペットの感情について影響があることを示しています。太りすぎのペットは、活力、生活の質、痛みと感情のゆれの面で喜ばしくない数字が出ています。逆を言えば、これらは体重を減らすことによって改善できると言えるのです。
    その上、人間はベストコンディションであっても成功することに苦労するものですが、ペットもまた然りです。ある研究では、63パーセントのイヌが減量に成功したと出ています。

    エサを通して見せる愛情
    では、実際には何が問題となっているのでしょう?エサが高カロリー過ぎるのでしょうか?運動不足でしょうか?遺伝によるのもの?あるいは、しつけをする立場の飼い主が逆にあのかわいいおねだりの仕草に操られて与えすぎてしまっているから?私のペット肥満クリニックでの経験から申し上げると、これらのどれもが少しは当てはまると言えます。

    獣医とペットの飼い主さんとは、人間のそれと比べて少し取り残されてしまっている感が否めません。研究が示しているとおり、選んだ方法を続ける限り、減量はそれほど問題ではありません。しかし多くの獣医学では、古くからある減量方法と運動方法に焦点を当てており、なぜペットが肥満となってしまったかの理由について掘り下げようとしていません(考えてみてください、イヌは自分で冷蔵庫のドアを開けたりしないのです)。

    ペットにおける肥満は、単なるエサのお皿の問題ではなく、人間と動物の絆によるものが大きいということが理解され始めています。2014年に私は、アメリカの動物病院協会によって組織されたペットの肥満の専門家仲間と共に、人間と動物の絆について対処する必要があることを理解する新しい減量のガイドラインを出版すべく働きました。ペットの飼い主さんは、ペットの減量を邪魔してしまうような誘惑を克服するために、自身が変わる心構えはできているのでしょうか?

    ペットの飼い方と子育てについて比較した面白い編集レビューがあります。ペットの飼い主はイヌやネコを家族同様に扱います。そこにはより深い感情的で精神的な絆があり、家族のイヌが単なる家族のイヌではないということは珍しいことではありません。もし、甘やかしすぎるペットのお父さんやお母さん達に獣医がスポットライトを当てることができたら、多分エサが愛情であるという表現を避け、(減量の)やり方に着手するお手伝いができるのではないでしょうか。

    より健康的な関係
    ペットにおける肥満解消には、獣医、医師、そして心理学者の共同作業が必要となるでしょう。

    多くの獣医科学校や動物病院ではソーシャルワーカーを雇用し、人間と動物の絆がどのようにペットの世話に影響を及ぼすのか、という社会的な面から獣医がそれを理解できる手助けをしています。例えば、伴侶を亡くしたイヌの飼い主が、毎晩飼いイヌとアイスクリームを分け合っていたとしましょう。それは最愛の伴侶と続いていた行ないを、イヌが代わりとなり続けているのかもしれないのです。心理学を学んだソーシャルワーカーは飼い主のペットとのつながりを尊重し、妨げることなく減量プランを立てる手助けができるのです。

    ペットの減量のコツ
    ペットの減量にてこずっていますか?こちらを参考にしてみてください。

    問題1.ひっきりなしにおねだりされます
    解決策: まず獣医さんに確認してください。しかし、もしエサのカロリーと必要量が合っているなら、あなたのペットは単にもっと欲しいだけなのかもしれません。また、おやつに代わる行動、例えばグルーミングや散歩などを取り入れてみてください。最後に、おやつを増やす代わりに食事の量を少なくして、回数を多く与えることもできます。

    問題2.夜通し鳴かれます
    解決策:
     とりわけネコは夜に食べることを好みますので、寝る前をエサの時間にしてみましょう。自動のエサやり機を夜間は使えないようにして、おもちゃやおやつを夜の間探せるよう隠してみましょう。また、行ないを褒めたりおやつをあげて反応しないようにします。

    問題3.ほかの子のエサを盗み食いします
    解決策:
     エサやりを分けることを考えてみましょう。共通で与えてもよいエサがないか獣医に相談してみましょう。フードパズルを使ってエサを食べる速度を落とさせたり、分割して与えます。または、プログラムできる首輪によって、エサに近づくことを制限することもできます。

    問題4.新しいエサを食べません
    解決策:
     1週間かけて少しずつ新しいエサに慣れさせましょう。今与えているエサと新しいエサを隣同士に並べて、段階的に今までのエサを減らしていきます。もしうまくいかない場合、食感や水分の異なるエサで代替となるものがないかを獣医と相談してください。カロリー全体の10%を上限として、嗜好性アップのためにおやつを加えることもできます。食べないからといって代わりのものを与えることは避けましょう。しかし、24時間以上絶食させることはしないでください。

    我がタフツ動物肥満クリニックでは、内科医、栄養士そして獣医が一体となりペットと飼い主の減量プログラムに取り組んでいます。私達は健康的な体を動かすプログラムによって、飼い主さんと飼いイヌ双方が健康改善をし、絆を深めていただくよう願っています。私達はまた、ペットのオーナーのみなさんが学べるウェブサイトも開設しています。そこには減量とペットの栄養についてさらなる情報、やり方を載せています。

    カロリーを増やさず、人と動物の絆を高めるサポートをするプログラムは、文字どおり愛情という名のエサの与えすぎで寿命を縮めるのではなく、ペットとの愛すべき関係を長持ちさせるでしょう。迎え入れたのは一緒にいたいからだったはずです。私達は「愛情=エサ」という概念を少しずつそぎ落として行けることを願っています。