ベナゼプリル Benazepril
成分説明
ベナゼプリルは、アンジオテンシンIIという物質によってもたらされる血管の収縮、動脈硬化、心筋収縮増強といった症状を軽減する作用を持つアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬です。
アンジオテンシンIIとは、肝臓で生成されたアンジオテンシノーゲンがアンジオテンシン変換酵素によって変換、活性化されたものです。血管壁や腎臓に分布しているアンジオテンシンII受容体と結びつくことによって血圧収縮、昇圧、血管壁肥厚、動脈硬化、心筋収縮力増強、心筋肥大などの作用を発揮します。
ベナゼプリルは、このアンジオテンシンIIを産生するアンジオテンシン変換酵素(ACE)の作用を阻害する成分です。投与後、活性代謝物のベナゼプリラートへと変換されると、アンジオテンシンIIを作り出すアンジオテンシン変換酵素(ACE)に結びつき、酵素の作用を無効化させてアンジオテンシンIIの産生を抑制します。
人間においては主に血管拡張作用による高血圧治療薬として用いられていますが、動物では心臓や腎臓といった臓器の血流を改善することによる臓器の保護作用を目的に用いられています。
成分分類
心臓疾患 泌尿器系
適応
僧帽弁閉鎖不全症(イヌ) 慢性腎不全(ネコ) 心筋肥大症(ネコ)
副作用
虚脱、ふらつき、嘔吐、下痢、軟便
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